心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
あたしはベッドから下りて、窓際に行った。





がらりと窓を開けて、すぐそこにあるカナタの部屋を見る。






カナタは机に座って勉強しているようだった。






相変わらず、真面目な奴。






冷房が好きじゃないカナタは(必要以上に身体を冷やすのは健康に良くないからだそうだ)、真夏も基本的にはエアコンをつけずに、窓を開けて網戸で過ごしている。






だから、あたしが「カナタ」と呼ぶと、すぐに気がついて視線をあげた。







「なに、みーちゃん」







いつも通りの平然とした顔でそう言う。







「あのさぁ………」







あたしは窓枠に頬杖をついた。






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