With a smile
カイさんが言っていた「見た事がない景色」が見えたような気がした。

ちゃんと出来ました、って早く伝えたいな・・・・えっ?

うそっ?


「カイさんっ?」


飛行機に乗っているはずのカイさんが、リビングのソファーに座って私が書き留めた紙を見ていた。

真剣な横顔がこっちを向いてにこっと笑った。

ホントに本物?

「お疲れ。これだけはっきりしたイメージがあるなら、その通りの物が出来る。頑張ったな」

本物だ、幻なんかじゃない。

「だって、帰ったんじゃ・・・」

「ちょっと遅らせた」

私の驚きとは対照的にサラッと言った。


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