勘違いをしませう
ふとそこへ、弟がやってきた。

「あーっ!」

と、私の前にあるものを見て、嘆きの声をあげる。

「なにやってんの、僕のおまんじゅうー!」

その嘆きに、私は事実を答えてやった。

「暇だったから、つついたり潰したりしただけよ」

「わー、もー、なんかアンコ外に出ちゃってるよー! バカー!」

「あ、つぶあんだったわよ」

「そんなの聞いてないよー! もー!!」

おやつの壊死に悲しむ弟をよそに、私はとりあえず、つまみ出した小豆を口に放り込み、手を洗うことにした。

もう手が、おまんじゅうのせいでべったべただ。

まったく、気持ち悪い。
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:4

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

たぶんきっとおそらくだけど彼は来ない
紅 憐/著

総文字数/1,477

恋愛(その他)2ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
あ そ っ か
-Gulen-
紅 憐/著

総文字数/8,046

絵本・童話25ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
小さなカフェテリア -Gulen- -+†+†+†+†+†+†+- 雑談・交流 憩いの場 -+†+†+†+†+†+†+- どんなお店かは お入りになって お確かめくださいませ。 初訪問の方も大歓迎。 -+†+†+†+†+†+†+- Season ↓↓↓ -+†+†+†+†+†+†+- 連絡ボード ↓↓↓ 〝文学喫茶〟について -+†+†+†+†+†+†+-
今宵、桜と月の下で
紅 憐/著

総文字数/3,047

恋愛(その他)8ページ

表紙を見る 表紙を閉じる
彼女は今日も そこにいる もしも一億年前の月があるのなら、君に…… 書き下ろし短編です。 「僕は君のためにピアノを弾く」の雰囲気が好きな人は、こちらも好きかもです。

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop