Murder a sponsor.
「でっ、でも!これで、赤羽さんが主催者じゃないことが分かったね……?死んだのに、ゲームはまだ続いているみたいだし……」


 死して証明された、赤羽さんが主催者じゃないのかという疑い。

 口でいくらでも嘘が吐ける限り、真実を見極めるのは難しい。

 これから先、この赤羽さんと同じような出来事が起こるのだろうか?

 実際に死なないと分からない、主催者のなすりつけあいが行われるのだろうか?

 一方的に主催者だと決め付けられ、殺された時……その殺された人が主催者ではなかったら、殺した側は何を思うのだろう?

 自分はなんてことをしたのだと、罪悪感に苛まれるのだろうか?それとも、“ああ、またダメだった”と、殺したことを何も思わなくなるのだろうか?

 ……そんなこと、考えたくもない。


「あの……」


 ふと、琴音が口を開く。


「何よ?白鳥さん」


 熊沢があからさまに嫌そうな表情を浮かべながら、口を開いた。


「主催者を……その、殺しちゃった場合……私達はどうやって“ゲームが終わった”って分かることが出来るのかな?って……」


 ――っ!!!

 みんな、いっせいに目を見開いた。
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