Murder a sponsor.
「そんなの……っ、なんか、分かるように出来ているんじゃない?」

「主催者がロボットだとでもいうのなら、活動が停止したのち、何かしら機械が作動してゲームの終わりが確認出来てもおかしくはないけれど……生身の人間なら、それは不可能ね」

「死ぬ直前に、『これでゲームは終わりだ……』とかなんとか言ってくれるんじゃないんですか?」

「自分が主催者であるが故につねに警戒しているだろうし、そう簡単にはやられないだろうから……それは、ありえるかもな」


 口々に言い合うけれど、結局、分かるはずがなかった。

 こんなイかれたゲームを開催した主催者の考えていることなんて、俺達には分かるはずがなかったんだ。


「とりあえず、安全そうな部屋に避難しない?僕、疲れちゃったよ……」


 浦松先生は苦笑いを浮かべながら、手足をぷらぷらと振った。


「……赤羽さんが亡くなってしまった以上、ここにいる理由がなくなったわ。そろそろ、国語準備室の方に戻りましょうか」


 舞さんの言葉に賛成した俺達は、赤羽さんに向かって手を合わせたのち、そっとその場を後にしたのだった。
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