美しいけど冷淡な貴方へ送る花



「傘。」


彼は身勝手にも
さっさと私から傘を
取り上げると
自分だけ傘に入ったままで

私の腕を掴んだままで、歩き始めた。



抵抗しようかとも思った。


けれど、もぅ
何をするのも面倒で
私は引っ張られるがままで歩いた。



「あんたさ、自分でちゃんと歩いてくれない?」


そんなことを言われた。


どこまでも身勝手な奴だと思った。


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