片想い協力者は無愛想ヤンキー!?


ソファにかけてあった白いシャツを着る七瀬君。


私の向かい側に座ると頬杖をついてジーっと見てくる。


『…?』


首を傾げると七瀬君は目を細めた。


『美亜里ちゃんってさー…ホントに瑠樹の彼女?』


その言葉に一瞬、胸がドキッとなった。


『ど、どうして…?』


『だってさー、今までとタイプ全然違うし。ホラ、瑠樹って結構モテるじゃん?でも恋愛とか全然興味なくてさー、今までの彼女とか全部あっちから勝手に付き合ったって感じだったし…。』



そーなんだ…。

彼女いたのか…モテるから当たり前だけど。


『安達君の今までの彼女さん達は、どんなタイプだったの?』



そう言うと七瀬君は苦笑いする。


『ケバい子。バリバリ厚化粧で香水とかプンプンしてたし…。俺だったら死ぬな。』


『あんなのと付き合ってた瑠樹を尊敬するわ…』と言ってテレビに視線を向ける。



ケバい子…。

安達君のタイプってよく分かんないや…。


『あ…。でも、一人だけ今までと真逆のタイプがいたよ。』


『え…?』


『ちょうど美亜里ちゃんに近い感じ。彼女は黒髪だったけどね。清楚で大人しい雰囲気だったよ。』



私に近い…?

それって…


『名前はー…なんつったけなー…。たしか…清水あかり?』



その名前を聞いた瞬間、私は立ち上がって部屋を飛び出した。


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