たいようのうた。


「ふぁ…ぁ」

「あー!! また大あくびしてッ」


あくびをした僕に、瑠那は注意してくるけど

ヘッドホンで聞こえないせいにする。


「もう!また寝不足なんでしょ?お肌に悪いよ?」


お肌ねぇ。

僕の女の子らしいところなんてどこにもない。

まぁ、あるといえば身長とか。

なんか伸びないんだよな…。

高校1年にして、147センチ。

まぁいいけど。別に。


「光理はさ、好きな人とかいないの?」

「僕…? いないなぁ…」

「マジで?! じゃあ初恋はいつ?」

「まだ…」

「え。やばいよ、それは…」


やばいってゆうか…。

てか漫画とかのキャラなら、好きな人はいっぱいいるけど…。

そう思ったけど、あえて口に出さない。


言ったら瑠那に馬鹿にされるから。



「じゃあさ、合コンとかやる?」

「合コン?」

「うんっ。 りょうちゃーぁん」


え。誰だよ。

「りょうちゃん」て。

うわー。クラスにそんな人いたっけ?


「はいはいッ。瑠那ちゃん!お呼びでしょうか?」

「合コンセッティングしてくんない?」


あ…。

確か、コイツの名前は凌駕(りょうが)だっけ。


なんてゆーか…。 チャラくて苦手だ。
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