愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

私が和弥を忘れられなかったから、あんな事になって美奈子にも迷惑かけた…


和弥の事、想い続けても何もいい事ない。悲しい事ばかりだ。分かっていたのに、決断出来なかった弱い私…


実は美奈子には言ってなかったけど、私もその事をずっと考えてた。


潮時なのかもしれないと…


「真央、前に進もうよ。卒業したら、新たな出会いだってある。でも、いつまでも和弥君の事引きずっていたら、素敵な人が現れても気付かないかもよ。幸せを逃すかもしれない」


眉を下げ私の手を強く握る美奈子に私は深く頭を下げた。


「…有難う。美奈子。迷惑ばかり掛けてきた私の事、こんなに心配してくれて…でも、もう分かったから…」

「じゃあ…」

「うん。辛いけど、和弥の事は…忘れる」


本当は凄く辛い決断。苦しくて、悲しくて胸が張り裂けそう…でもこれ以上、美奈子に心配掛けれない。私自信も前に進めないんだよね…


携帯が壊れたのも、和弥を忘れろという事なのかもしれない。


和弥…私、大人になる…大人になって、あなたの事忘れるよ…


それが一番いいんだよね。


和弥だって、もう私の事なんて忘れて大切な女性と過ごしているかもだし…いつまでもしつこく私に想われても迷惑だよね。


でも、和弥の幸せはいつまでも祈ってるよ。


大好きだった人…私の全てだった人…


さようなら…桜井和弥…

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