愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】
―――それから数日後の朝…
私が慌ただしく出勤の準備をしていると、龍司が声を掛けてきた。
「真央…話しがあるんだけど…いいかな?」
「ん?えぇ…」
「どうして俺が毎日銀行に5千円下ろしに行ってたか…まだ理由を言ってなかったよな?」
「あ…」
確かに龍司の口から直接理由は聞いてなかった。でもそれは、私を好きになってくれた彼が会いに来てたんだと思ってた…違うの?
「そろそろ、いいかなと思ってね」
独り言の様に呟くとネクタイをキュッと締め私を見る。
「実は…後藤絡みだったんだよ。俺はアイツの事、知ってたんだ…」
「えっ…」
龍司は言いにくそうに眉を下げ、ソファーの背もたれに掛けてあったスーツの上着に手を伸ばす。
「真央に初めて会った日の事だ。俺は抱えていた仕事が一段落して、久しぶりに一人ゆっくり昼飯を食おうと外に出たんだ…
途中、財布を会社に忘れてきた事に気づいて会社に戻ろうとしたら、鞄の中に真央の勤めてる銀行の通帳が入っているのを思い出し、戻るのも面倒だから途中にある君の銀行に寄った。そこで、変な奴を見掛けてな…」
「変な奴って…まさか、その人が…」
「あぁ、後藤だった。新聞を読んでるふりをしながら鋭い眼をして、ジッとカウンターを睨んでいた。一目で普通じゃないと思ったよ。そして、その視線の先には…真央、君が居た」