愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

「…また、トイレだよね…」


うっすら汗の滲んだ額を指でなぞりながら真央が笑う。


「んっ?あぁ…そう言えば、そうだな」


高校生の時、真央に告白された場所も女子トイレだった…


「これって、クサイ仲って言うの?」

「バカ!」


さっきの女豹が子猫に戻ってる。可愛い俺の真央。


「でも、間に合って良かった…時間がなくて凄く焦ったんだよ。和弥ったら、携帯の電源切ってたから連絡つかないし…」

「えっ?電源切れてた?」


慌てて携帯を取り出すと…


あぁ…ホントだ。全然気付かなかった…


「龍司が何度も電話したのに…」


頬を膨らませムッとしてる真央の頭を撫でながら確認すると、部長からの電話の他に1件のメールが入っていた。


「これは…」

「んっ?何?」

「俊からだ…」

「えっ?俊?」


真央と顔を見合わせメールを開く。


「あ…」


メールに添付されていた画像を見た真央の顔が嬉しそうにほころぶ。


それは、真央と部長が結婚式を挙げるはずだった式場の待合室で撮られた写メ。弾ける様な笑顔の皆の姿が写っていた。


「わぁ~麗子に美奈子。沙紀も…あっ!!俊も居るぅー」


メールには、《可愛い娘ナンパしてたら出遅れた…》という俊らしい言い訳と共に《幸せになれよ》の文字が…


俊のヤツ、今頃、連絡してきやがって…でも、有難うな…俊…お前の気持ちは、ちゃんと受け取ったから…


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