愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

和弥は、親友の森本君にさえ引越し先を教えていなかった。


「もう食べたから…」


私は慌ててお弁当を机に押し込むと、森本君の元に駆け寄る。


「和弥から連絡あったの?」

「あぁ…電話があった。ここじゃアレだから、2人っきりで話そう…」


森本君のうかない表情に不安が募る。


誰も居ない事を確認して一階の被服室の中に入ると、森本君が大きな机の上に腰を下ろし、お気に入りのアメちゃんを気だるそうに口の中に放り込む。


「和弥は、なんて…?元気だった?」

「…アイツは元気だったよ」

「今、どこに居るの?」

「真央…もう和弥の事は…忘れたほうがいい…」


森本君の真剣な眼に胸が苦しくなり、私は制服のスカートをギュッと握りしめた。


「…どうして?」


「和弥は転校した学校で楽しくやってる。俺や真央の事なんて忘れちまってるよ…
俺はアイツを親友だと思ってたけど、和弥はそうは思ってなかったって事だ。真央もアイツにとっちゃ、もう過去の女なんだよ…」

「そんな…」


覚悟はしていたけど、改めて言われるとショックが大きくて、ただ、ただ泣けてくる…


「真央…」


森本君は立ち上がると、私の頭を自分の胸に押し付けた。


「泣くなよ…まだそんなに和弥の事が好きなのか…?」


返事が出来ず俯く私を森本君は強引に広い机に押し倒し、身動きが出来ないほど強く押さえ付けてくる。


「和弥の事なんて、忘れちまえよ!!」

「…森本君」

「俺は、お前を泣かせたりしねぇ!!和弥みたいに居なくなったりもしねぇ…だから…真央は、俺の女になればいいんだよ!!」



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