愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

授業が始まり冷静になって考えてみると、よくあんな大胆な発言をしたものだと感心してしまう。


私、平気な顔して森本君と凄い約束しちゃったんだ…


でも、不思議な事に焦りとか不安という気持ちはなかった。


学校が終わると、私は部活を休み駅に向かって歩き出す。


沙紀は森本君絡みだという事に気付いていた様で、怪訝な表情を浮かべ何か言いたげだったけど、私はあえて気付かないふりをして沙紀と別れ学校を後にした。


いくらなんでも、森本君とエッチするから帰る…なんて言えない。


電車を降り、繁華街にあるあのスナックの扉に手を掛ける。


和弥…前は和弥と2人でここに来たんだよね…そして…和弥に…抱かれた。今日は、森本君に抱かれる為にここに来たんだよ…


全く、何やってるんだろうね…私


別に森本君との約束をやぶってもよかった。彼の事は好きな訳じゃないし、どうしても抱かれなきゃいけない理由なんてないんだから…


でも私は、自分の意思でここに来た。


きっと、私は確かめたかったんだと思う。抱いて後悔されるほど自分が最低な女なのか…って事を…


カチャ…


扉を開け中を覗くと、相変わらず薄暗い店内で森本君とこの前の女性がカウンターに並んで座り談笑していた。


「あら?前に和ちゃんと来た娘じゃない」

「そう!今日から俺の彼女だからヨロシクな」

「はぁ?彼女?」


私が驚いて声を上げると、森本君は悪戯っ子みたいなおどけた顔をしてペロッと舌を出す。


「ふ~ん。彼女ねぇ…俊も特定の彼女つくるんだ…」


女性は少し驚いた様な表情を見せ、グラスの中で揺れる琥珀色のお酒を飲み干した。


「まあな。初デートだから覗くなよ!!」


森本君は女性にそう言うと、私を二階の部屋に急がせる。


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