ホントの初恋
あたしと琴乃はクラスの誰よりも
早く、一瀬先生のとこへ向かった。

「悠先生、あたしたち同室でお願い。」

琴乃下の名前で呼んでるんだ。
それに、何だか嬉しそう。

「じゃぁお前らの部屋は101号室で。
 これ鍵だから、持ってて。」

琴乃は鍵を受け取ると
今までで一番の笑顔を先生に向けて言った。

「今日はありがとね!悠先生。」

どうゆう意味なんだろう。

前から知り合いなのかな?

「次また俺みたいな親切な奴に
 会えるかわからんし、ちゃんとしまっとけよ。」

疑問が浮かんだけど、話に割り込むわけにもいかず
琴乃と一緒にあたしの席に向かった。

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