【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
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しかし、半年後

事が思わぬ方向へと動いた。

その発端は

経理部の女性社員の妊娠と

野村羽美花の友人・同期であり

笠置の部下でもある

同じく経理部の山谷花菜子が妊娠し

近々結婚する事になった事だった。

山谷の相手で、子どもの父親になる男は

Sコーポの取引先であるT社で

係長をしている菊田英慈。

藤堂とは中学時代の同級生で

俺より1歳下の28歳。

藤堂を通して

昔から顔馴染みだった菊田とは

今でも顔を合わせれば良く話す。

藤堂の双子の弟であり

俺の妹の彼氏でもある貴継を交えて

4人で飲んだりした事もあった。

菊田と山谷は、塾の元講師と元生徒で

数年後に偶然再会して

交際に至ったらしい。

順番は逆になったがおめでたい事だ。

しかし…裏腹に心穏やかでは

いられない事が起こる。

その女性社員の産休の代理として

子会社C社の経理課に務める

豊島亜由子が出向する事になり

ゆくゆくは産休に入る山谷の代理も

引き継ぐ予定になると

大筋で決まったからだった。

その豊島は

笠置の高校時代の後輩であり

部活の元先輩と元マネージャーであり

高校時代一時期交際もあったらしい。

要は、元彼と元彼女の関係だった。

大方予想がつくのは

何らかの経緯でSコーポの経理部長と

顔馴染みになった豊島が

Sコーポ経理部への出向を

頼んだのであろう…。

それが、笠置目当てなのかどうかは

その時はわからなかったが

今思えば、笠置への断ち切れなかった

豊島の女心が思わぬ形へ

コマを進めてしまい

笠置もその策略に嵌ってしまい

歯車が狂ってしまったのかもしれない。











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