【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
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その後

T社の部課長達の計らいにより

笠置と豊島、経理部の部課長達は

総務課長、人事課長から

厳重注意を受けた。

俺と藤堂も補足説明の為に

両方の場に呼び出された。

浮気は否定したうえで

軽率な行為は認めて謝罪した

笠置と豊島は

なぜ2人だったのかを

経緯を説明させられていた。

しかしその理由で

野村羽美花は納得出来るのだろうか…。

愛している男と元カノの浮気まがいの

噂が広まると、いい気はしない。

俺の中では、笠置の説明は

到底納得し難い理由だとも思ったが

『二度と軽率な行為はしない。』

と、頭を下げた笠置の言葉を

受け入れて信じてやる事にした。


「…サキ兄はあれでいいのか?」

煙草を吸いながら尋ねる藤堂に

「…タカ。彼女は所詮
俺を『恩人』にしか見てない。
彼女が幸せなら…それでいい。
俺の事はいいから、タカこそ
田村さんを大事にしてやれよ。
部下に手を出したんだからな…。」

藤堂はこの頃

部下である企画デザイン開発部の

田村茉優莉と秘密の交際中だった。

藤堂が俺の気持ちを知っているように

俺も藤堂の秘密の恋愛を知っている。

俺は口角をあげて煙を吐き出すと

「…言われなくてもわかってるさ。」

藤堂は苦笑いをした。


…本当は“タカ”お前が羨ましいよ。

仕事がデキて、頭がキレる。

俺より早く部長になっていても

おかしくないと思うほど実力の

持ち主でもあるのに

新入社員でも容赦しない怒鳴り方で

部下を震え上がらせるほどの

恐い鬼上司で愛想があまりない藤堂と

可愛いけど、大人しくて

藤堂には恋人になってからも

相変わらず原案で叱られてばかりで

自分の本音を素直に出さないらしい

田村茉優莉。

そんな2人が

お互いに想いあっていたとは言え

強引に田村を自分の恋人にした

藤堂の俺様な態度とその姿勢。

俺はタカには到底叶わないなと思う。

俺は本当は野村羽美花を諦めきれず

今でも好きで堪らないが

届かない想いを隠して

彼女の幸せを願っていた。




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