【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
その男性のおかげで、私と花菜子は
Sコーポレーションに着く事が出来た。
私は男性と花菜子によって
車から降ろされ
男性は私の片方の二の腕を
軽くひいたまま
玄関で待っていた男性社員と
女性社員に軽く話をし
「…じゃあ、頑張れよ。
くれぐれも無理するなよ。」
そう言って女性社員に引き渡すように
私を任せるとすぐに背を向けて
車に乗って帰っていった。
「…あっ。」
そう思った時はもう遅く
私も花菜子も男性に対して
最後に改めて
ちゃんとお礼が言えなかった。
******
でも、その男性が
予め連絡をしてくれていた事で
席や飲み物などの配慮をして貰え
説明会も何とか受ける事が出来て
体調も帰る頃には落ち着いた。
そして、翌月に行われた
採用試験当日は万全の体調で臨め
私も花菜子も内定を貰う事が出来た。
しかし、心残りだったのが
あの男性にお礼を言う事が出来ず
名前すら、どこの会社の人すらも
わからないままだと言う事だった。
担当者に連絡をしてくれたと
言ってたけど、あの男性は
この会社の関係者?
とにかく、またいつかお礼を言いたい。
内定を貰えたのは
あの男性のおかげでもあるから。
私はそんな気持ちを頭の片隅に置いて
いつか会える日を願った。