【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
私は花菜子に
気にしていない素振りを見せるも
長年の友人である花菜子は
「…ごめん。」
と、再度謝った後
「…だけど、笠置主任は
今回の人事決定に
関与していないって。
仕事だから、私情は挟めないけど
正直、困惑してるらしいって。」
「……そう。」
「…それに、私もこの話は
笠置主任本人じゃなくて
高見さんとか人づてに聞いた話だけど
今回の人事は
あくまで、経理部長の独断だし
笠置主任が豊島さんを
希望したワケじゃないから
わかってあげて…と言うか
公になっても、責めたりとか
喧嘩しないでね…。」
「……うん。」
「…多分、羽美花を溺愛してる
笠置主任なら大丈夫だと思うけど
油断は大敵だから
しっかり掴んで離さないようにね?」
と、心配そうに私を見ながら
お願いしてきた。
「…うん。」
私は頷いた。
花菜子が私にそう言ってくれるのには
理由があった。
私が以前C社に研修に行った時
偶然聞いてしまった
社員同士の噂話。
話の内容は
満君と豊島さんが
高校の先輩と後輩で
満君が高3の時
新入生だった豊島さんが
満君の所属していた陸上部の
マネージャーとして入部した。
豊島さんが満君に憧れを抱いて
引退前に告白したとかで
満君も特に彼女いないからと
2人は引退後に一時期だけ
付き合っていたと言う事を…。
満君の受験やマネージャーとして
陸上部に残っていた豊島さんは
段々とすれ違いが生じて
満君の卒業と同時に
交際は自然消滅したらしい。
でも、偶然会社で再会して
2人は世間話くらいは
しているけど
豊島さんは今でも
笠置主任を想っているとか
いないとか…。
そんな噂を私は
一字一句聞き漏らさずに
聞いてしまっていた。