【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜

Aホテル内のレストランでの

密会疑惑から数ヶ月経った今。

愛を確かめ合った

私と満君は相変わらず仲良くしていた。

…いや、仲良くしているつもり…と

私だけがそう思っていただけなのか…。



花菜子がいつも報告してくれるのは

あの日からしばらくしてから

豊島さんの

満君に対しての様子が

おかしくなったと言う事だった。


「…豊島さんね
いつも笠置主任をチラチラ見てるし
態度も何だかちょっとね…。
後輩の女の子達も
気づき始めてるんだよ…。
主任もその視線には
充分気づいてると思うから
『迷惑だ。』って
ガツンと言えばいいのに。
豊島さんも彼氏いるって言ったのに
どうしたんだろう?」

「………。」

「全く…もぅ。
主任には羽美花がいるんだし
また前みたいに
豊島さんとの余計な噂が広まったら
今度こそ、昇進もヤバくなるし
自分の首を絞める事になるのに…。」


はぁっ。と

花菜子はため息をつきながら

頬杖をついた。

お腹が少し目立ち始めた花菜子。

でも…いつも話題は

満君と豊島さんの決して良くない話。

余計な心配をかけてしまっている。

「…ごめん…花菜子。
いつも余計な心配かけてしまってて。
菊田係長さんに叱られちゃいそう。」

そう言って

私は申し訳なさそうに謝った。

「…そんな、いいのよ。
私は、早く羽美花には
幸せな結婚をして欲しいのよ。
…なのに、笠置主任が動かないから。」

そう言って

お茶を口にした羽美花は

「…笠置主任も早く羽美花に
プロポーズして結婚しちゃえば
羽美花も安心出来るし
主任もオトコのケジメがつくし
豊島さんとの余計な噂も止まるし
部内の雰囲気も良くなるのに。
…羽美花も考えてるんでしょ?」








< 81 / 320 >

この作品をシェア

pagetop