A-YA-KA-SHI☆バスター!!【Ⅱ】
「あ、待ってなくていいのかよ?」


 彩が女の子にそう言いながら手を伸ばした時、ふっと明かりを消したように、光景は暗転した。


「帰りたく、なかったんだ・・・」


 クスッと笑って、彩は手のひらの桜貝を見つめた。
 美樹は母親にそっくりだ。
 きっと美樹も、5歳くらいの頃はあんな感じだったに違いない。
 彩は目を閉じて、意識を集中する。
 手の中の桜貝は、ほのかに温かみを増した。
 この森が大好きな女の子。
 ここに来れば、普通の女の子として思い切り遊べる。
 彩は歩き出す。
 また、暗闇にポツリと浮かぶ光景。
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