絶対日記『REWRITE』
「俺が、返しとくわ」

そう言って、田島の手に持っていた教科書を取る誠。

「そうか?悪いな」

そう言って、田島は教室を出ていった。そのとき、先生が教室に入ってきた。

「皆、席に着け」

ぞろぞろと席に着く生徒たち。

「…ん?中田は?」

麗菜の姿が無いのに気づき、先生が言う。

「あ、あいつ、ちょっと欠席します」

誠が言う。

「そうか。出席日数足らんのに…」

麗菜も誠と同様、出席日数が足りなかった。しかし、今はそれどころではなかった。

「麗菜…」

何か、解決策はないか。授業中、ずっと考えていた。そのとき、千里の席に目がいく。

「千里ちゃん…」


……麗菜…千里ちゃん…ゴメン…。俺のせいで……俺のせいで……。


そう思うと、罪悪感に包まれて誠の脳は全然働かなかった。




放課後。
誠はカバンを持つと、自転車にまたがり校門を出た。

「麗菜…いけたかな……」

気になりつつ、自転車を漕ぐ誠。そのときだった。

「…え?」

今朝居た場所に、まだ麗菜が居る。

「あいつ…何やっとんねん……」

ゆっくりと近寄ると、麗菜に声をかけた。

「麗菜。まだこんなとこで、何やっとんねん?」
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