絶対日記『REWRITE』
放課後。

「帰るぞ、誠」

「おう」

二人は校舎を出ると、自転車にまたがって走りだした。

「で?どうするんや?」

先に麗菜が口を開いた。

「わからん。だから、お前に相談したいんや」

ふと、ベンチが目に入る。

「なぁ、ちょっと座ろうや」

麗菜はそう言うと、自転車を停めてベンチに座った。それに続いて、誠もベンチに座る。ここは昨日、千里と話した場所だった。

「思たんやけど…日記で、そのスリーとか言う奴を殺したらええんちゃうか?」

麗菜が言った。

「殺される前に、殺したったらええやん」

「どうやってや?」

「え?」

「『スリーが死ぬ』とでも書くんか?」

「それは……」

「俺もそう考えたんやけど、そんなアバウトに書いて有効なんかどうか…わからん」

「そうやな……あ、じゃあ、もうちょい具体的に書いたらどうや?『今戦っている、紙切れを挟んだり千里ちゃんを消したりしてる奴、死ぬ』みたいな」

「それも、アバウトや。千里ちゃんに何が有効で何が無効になるか聞かれへん限り、確実にいくようにしたい。やっぱ、スリーの名前が欲しい……」

「そうやな…」

「それに」

「うん?」
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