絶対日記『REWRITE』
不思議な点が多すぎた。考えれば考える程、わけがわからなくなる。

「あかん……わからん……」

誠は、とりあえずひと時だけでも忘れる事にした。

「明日、麗菜と相談しよう!」




9月14日。

誠は学校に着くと、教室の前で立ち止まった。

「俺の分身、ちゃんと麗菜に伝えたんやろうな……」

誠は、麗菜に日記の記憶がある事を願った。

「よっしゃ!」

そう意気込むと、誠は教室の扉を開けた。

「おはよー!」

そう言うと同時に、千里の姿が目に入る。

「あ……」

その姿に、安堵の息を漏らす誠。とりあえず、無事なようだ。しかし、これ以上千里には聞く事ができない……

「誠……」

その声がした方向に、誠は目を向けた。麗菜だ。

「麗菜……」

「誠……朝言ってた事、ホンマなんやろうな……」

その言葉を聞いて、喜びを感じる誠。どうやら、成功したようだ。

「麗菜……協力、してくれへんか?」

「当たり前や」

「ありがとう。とりあえず、人に聞かれたらマズイ。放課後、一緒に帰ろう」

「わかった」

麗菜の表情は、深刻だった。分身がどうやったかはわからないが、どうやら、完全に信用してくれているみたいだ。誠は今すぐにでも話したかったが、じっと放課後を待った。
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