イジワル同期の恋の手ほどき

「心配するな」

やっぱり、気づいている?

「でも……」

驚かせたくない。
だから、なんとか言葉を続けようとすると、宇佐原がやっと顔を上げてくれた。

「俺に任せて」

優しい瞳で見つめながら、髪をなでてくれるのが心地いい。

「私ね……」

やっぱりこれだけは伝えておかなければと、口を開こうとした時、宇佐原が人さし指を私の唇にあてて、優しくうなずいた。

「しーっ、もう黙って……」

それにつられて、こくりとうなずく。
それを見て、やわらかく微笑んだ宇佐原に、ふわりと抱き上げられた。
驚いてきゅっと首にしがみつくと、おでこにチュッとキスを落とされた。
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