性悪幼なじみの彼女


チラリと陽樹を見るとすっごく悪そうな顔をしていた。

ゾクッと背筋が寒くなる。

こいつがこんな顔してるのはロクなことじゃない。


「なによ?」

「言うこと聞いといた方が良いと思うんだけどなぁ」

「はあ?絶対聞かないから!」


反抗的なあたしを見て、陽樹はニヤリと笑った。

うわあ、絶対ろくなことじゃないな。


「じゃあ、言っても良いんだな?

お前が、処女じゃないってこと

お前の親に」


ピシッと固まってしまった。

うちの親はそういうことにめちゃくちゃ厳しい。

痴漢に一度あっただけで半年間送り迎えされたりとハンパない。

過保護とも言えるけど。
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