滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬

ドキドキしっぱなしのまま服を直していると、

バックの中から携帯の着信音が聞こえてきた。





とりあえず着衣を整えてバックの中から携帯を取り出すと、
着信は実家からだった。



ーー何か用事でもあるのかな?


「もしもし?」




私がそう発した途端、
母親の慌てる声が耳に届いた。










「お父さんが倒れた!!」



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