滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬
蒼を好きだと思える分
余計にそう感じてしまうのだろう。
「ん…っ」
再び口を塞がれて体を蒼に委ねた。
啄ばむようなキスから唾液を飲み込むほどの激しいキスに変わったあと、
蒼が耳元で甘く囁いた。
「入れるよ」
蒼の分身が私の体の中をゆっくりと抉じ開けながら侵入してくる。
「あ…んっ、あ!」
全身が震えた。
しかし以前に無理矢理されたときの何倍も気持ちがよかった。
そこに蒼の優しさと愛情が感じられるから。
そして私の体が蒼を全て咥え込むと、
そのままゆっくりと揺さぶり始めた。
このまま時が止まって、
二人だけの時間がずっと流れてくれればいいのにと思う。
何も難しいことを考えないで、
ただ互いに求め合うように抱き合って流れていく時間に目もくれずに。
「っ、ぁっあ、んっ!」
「奈緒子さん…」
激しい突かれる快感が全身を痺れさせていく。
呼吸を荒げたまま、ただ蒼を離すまじと必死で締め付けた。