滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬

ーー誰か助けて!



窮地に追い込まれたそんな時、
私の背後から突然一人の人間がやってきた。



「…」

「ーーーー?ー、ー、ーー」


そして呆然とする私の隣で、

流暢な英語を使い突然店員と話し出したのだ。


店員も要約話のわかる相手が現れたせいか、
安堵の表情を浮かべながら仕事をし始めた。




その横顔はアジア人でわりかし日本人に近いようは顔立ちをしていた。



「彼はクラウンチーズバーガーがオススメだよって教えてくれたんだ。だからそれを二つって返したんだよ」


一五二センチしがない私よりはるかに高い身長の男性は、
私を見下ろしながらニッと笑いかけた。



「私二つも食べれない…!」

「やだなぁ、一つは俺のだよ。長い行列並ぶ手間が省けてラッキー」



にひひと嬉しそうに笑う顔は、
まるで少年のようなあどけなさがあった。

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