君さえいれば
「律夏、ありがとうね」




「ううん、嬉しい。やっと美月に頼ってもらえた。いつもいつも遠野くんにはいいところ持って行かれるからね」




「・・・律夏、聞いてもいいかな? 今、誰かに虐められたりとかしてない?律夏は脅されてあんなことしたんだよね?もし、今その子たちが律夏を苦しめてるならあたしは救いたい」




布団に潜って律夏の手を握る。律夏はきっとあたしに言いたいことがあるはず。



あたしは遠野のことで頭がいっぱいで律夏にちゃんと向き合えてなかった。今ならしっかりと律夏のことだけ考えられる。
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