君さえいれば

〜after ten〜

目が覚めると大きな腕に包まれていた。夢見心地だった頭が一瞬で冴えた。隼汰、そう、あたし隼汰に会えたんだ。




そして・・・あーっもうやだ。思い出すだけで恥ずかしいのに身体中には昨日のことを忘れられないくらい真っ赤な真っ赤な跡がーっ。



バカ、バカ隼汰。こんなに跡付けて見えるとこじゃないけど恥ずかしいじゃん。




「・・・隼汰、ありがとう。あたしを迎えに来てくれて」




「もう離す気ねえから。昨日はちゃんと言えなかったし、場所変えてちゃんと言わせて」




眠ってると思ってた隼汰は起きていてまた後ろからきつく抱きしめられた後、寝起きの少し掠れた声で耳元で囁いた。
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