ちょこれーとぼーい(♂)










 隣で美味しそうにごくごくっと

 ジュースを飲んでいる涼太の姿を

 横目で見ながら


 2個目の大根の皮を剥こうと

 大根に手を付けると━━━━…。








 「━━━…美優っ!!!!!。」





 涼太の野太い声で名前を叫ぶ。







 名前が聞こえた瞬間、


 左手からちくっと

 針を刺されたような痛みが走る。



 親指の付け根に違和感を感じ、

 みると真っ赤な血が溢れている。


 どうやらよそ見をしていたので

 大根と包丁を間違えて掴んだみたい。


 刃先はこっちに向いたので

 掴んだ時にぐさっといったのだろう。




 …やっちゃった…。



 血が流れないように手首を掴んで

 水道のジャクジ-を上げると

 もの凄い力で引っ張られる。





 「…り…涼太?!。」





 後ろにいる涼太が

 切り口に唇を当てて溢れる血を吸う。




 大胆な行動に動揺が隠せず

 離そうと何度も腕を振る。


 だが振るたびに

 手首を掴んでいる力が

 ぎゅっと強くなるので


 びくともしない。







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