アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

「そんなの自分の胸に手あててみればわかることじゃない!
"信じろ"って言われたって信じられるわけないよっ!
航のばかぁっ」


すぐ側にあったクッションを手に航にバシバシぶつけた


「まて、落ち着けっ、彩月、オンナなんていねぇよっ!
何勝手に勘違いしてんだよっ!」


私からクッションを奪い膝をついて私の目線を合わせようとするけど
航の顔なんて見たくないから顔を背ける


私に触れようとゆっくり手を伸ばすのを見て…


「触らないでっ勘違いなんかじゃないもんっ
女の人とその娘と一緒にいたの見たんだからっ
もう、私のコトなんてほっといてよ!…うっ…うぅ…」


もう、何がなんだか思考もグチャグチャで涙もどんどんと流れる

すると
私の腕を掴みグイッと航の胸に引き寄せられた
逃れようとするけど腰に回された腕は
ガッチリと絡められてビクともしない…

もう…ヤダ…



「…彩月…」


腰に絡んだ腕が緩み私の顔を覗きこみ
何かを言おうとしてる…


それに…スゴく切なそうな瞳…


「今は… 詳しいことは…言えないんだ…ただ…」


航?
航の声、震えてるの?
さっきとは、声も視線も違う…
航の表情に私の胸が締め付けられる


「彩月…
ホントに…俺…俺、お前のコト…好きだから…
真剣に考えてるから…

だから…だから明日、年下野郎と会うな!」


え…?
なん…で?なんで航が知ってるの…?


「彩月…明日…行かせない…」


航の腕が…私の身体を優しく包む…
航…
どう…して…?
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