アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

疲れた身体をソファーの背もたれに深く預ける


「彩月、お前、こんな遅くに一人で帰んなっ!
心臓、止まるかと思っただろっ?!心配させんなっ!」


キッチンのカウンターから怒った顔を覗かせ私に言う


「……」


もうっ、まただ…
なんで…私、怒られるの…?


「彩月!聞いてンのかっ?!」


航の方を見ないで不機嫌な顔をした


キッチンからリビングに戻り、私の前に立つ航


「彩月っ…「航に、そんなこと言う権利なんてないっ!!!」」


航を見上げ、睨んで言った


「お前、俺が助けなかったら、襲われてたんだぞっ!」


私の肩を掴み、すごい形相の航


「た、助けてくれなんて、言ってないもんっ!!!」


しまった!言っちゃいけないコト言っちゃった…


「おまっ!」


航の手が肩から移動し私の腕を強く掴む…


「い、痛いよっ、離してっ!」


キツく掴まれた腕が航の怒りを表してるのがわかる…
顔もこれ以上ないくらいのコワイ顔…?の中に
少し淋しげ?な瞳


だけど、離してくれない手と
頭ごなしに怒られることにさすがの私もキレてしまい、


「離してよっ!
私は、航の彼女でもなんでもないんだからっ!!
航は、あの女のヒトのとこ、行けばいいじゃない!!」


知らぬ間に涙が溢れて、それを堪えながら航に言う


掴まれた手が緩まって航の顔が曇る


「あのオンナって…何のことだ?…」


眉を寄せた航が私をじっと見下ろす


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