アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】


「彩月 母さんを頼んだぞ」


今日は、尚兄がアメリカへ旅立つ日…


研修期間が終わった尚兄は、そのまま病院へは残らず、
尚兄が尊敬する先輩のツテを頼ってアメリカの病院へ行くことになった


「彩月、お前、大丈夫か?」


見送りに来てた尚兄の友達との別れを済ませた尚兄が心配そうに聞いてきた。
笑顔を見せてる私だけど、尚兄は私の胸の内を見抜いてる


「うん…たぶん…大丈夫…だよ」


そう、やっと“大丈夫”という言葉を自分から出せるようになった


省吾のコトを忘れようと決めて、自分では大丈夫だと思っても、
ふと、省吾との過去の思い出がよみがえって、
うつに近い状態になってたりして、お母さんに暴言吐いたり困らせたり…
そんな私を、研修でヘトヘトになって帰ってきた日も、尚兄は励ましてくれてた


尚兄にこれ以上、心配はかけられない


「尚兄も、頑張ってね! 淋しくなったら電話してもいーからね」


「バーカ、新米医師にそんなヒマなんてねーよっ お前も…」


言いかけた言葉を飲み込んだ尚兄…
どうしたんだろう… 尚兄らしくないなぁ…


「彩月、辛くて仕方ない時あったら、電話しろな? 
たまには、こっち遊びに来るのもいーし、じゃぁな 元気でな」


私の頭をポンポンと撫で、
そして出発ゲートへと後ろを振り向かずに歩いて行った


ありがとね 尚兄…




もう、きっと誰も好きにならない、なれない


この時は、そう自分に誓ったんだけど…



まさか、このずっと後に
いきなり3人もの男性から告白されることになろうとは…












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