アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
小野田さんの仕事を詳しく知らなかった私
建築士の資格を持ち、設計事務所を経営されてて、
この前のレストランや、ショッピングモール、公共施設など、
多くの設計をされてるそう、
もちろん、ここのお店も小野田さんが設計したそう。
「どうして、こんなステキなお店にできるんですか?
小野田さんの頭の中覗いてみたいです」
「ははははっ、そんな褒めないでくれよ、
皆、希望を聞いて一生懸命やっただけだよ」
「そうなんですかー?
やっぱり、センスとか、感性ないと、これだけのものは、造れませんよー」
「そうかい?これだけ、褒められるの、久しぶりだなぁ、嬉しいよ」
笑った顔のシワが、すごく、優しい雰囲気
「古宮さん?」
「え?、あ、はい?」
「今日は、何だか、元気、ないよね?」
な、なんで?
一応、営業用スマイルを作ってたのに…
まるで、心の中を見られたよう
「あの…どうして…?」
不思議に思い、小野田さんに問いかける。
「あ、いや、うん、何となく、今日の君の瞳、悲しそうだし、
何か、この前の元気さが見られないから…」
なんで、
このヒトは、人の心の内側がわかるの?
どうして…
「古宮さん?」
呼ばれて、
私の頬を伝う、冷たいものに気がつく。
と、同時に、
小野田さんの手が、その涙を拭う。
温かい…