アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「すみませんでした…」
化粧室で、泣いた顔を修正し、席に戻った
思いっきり泣いたから、目の周りは腫れぼったくて…
でも、何とか手持ちのコンシーラーとファンデで幾分かマシなった…と思う。
「じゃぁ、送るよ、彩月ちゃん」
「あ、はい」
小野田さんが立ち上がり、
お店の裏口へと進んでいくので、私も、その後を少し遅れてついていった
お店の裏の駐車場には、この前の外国車とは違い、
白のスポーツカータイプの国産車があった
小野田さんは、私を呼び、助手席のドアを開け、乗るように促した
送ってもらう車の中では、
小野田さんが気をつかってくれてるのか、
小野田さんの仕事の失敗談や、手がけた建物への思いや
私にどんな家に住んでみたいか、とか
私の心を癒してくれるように話をしてくれた
こんな優しい小野田さんに
失礼なことしてちゃ、ダメだよ、彩月…
私、ちゃんと
今の自分の気持ち、小野田さんに伝えないと…
ハンドルを握る小野田さんの横顔に向かって言う
「小野田さん…
私、小野田さんの気持ち、とっても嬉しいんですが、受けられません…
私、今、すっごく気持ちが醜いんです…汚いんです…
私、小野田さんが思うようなオンナじゃないです…」
小野田さんの横顔へと向かっていた視線をフロントガラスへと移した