アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
眉を下げ、
視線を小野田さんから外した。
なんだか、逃げだしたくなる気持ちになった。
すると…
テーブルに置いた自分の手の甲に、冷たいものが、一粒落ちたのに気付いた。
「あっ…」
次の瞬間、私の瞳から溢れ出た涙が頬を伝う。
そして、
小野田さんが手を伸ばし、私の涙を優しく拭う
あったかい…
どうして…
あなたは、そんなにあったかいの…?
自分の優柔不断さと、
何一つ、自分から動こうとしなくて
航へも、藤井くんへもちゃんと向き合ってないズルイ、気持ち、
そして
優しい小野田さんの告白さえも、無視してしまっていた自分に、
腹が立つのと、情けない気持ちでいっぱいの涙…
そんな、汚い気持ちの涙なのに
小野田さんの大きくて優しい手が、頬の止まらない涙を拭ってくれている…
「…ご、ごめ…んなさい…」
小野田さんの前では、涙を見せてばかり…
「泣きたい時は、思い切り泣いた方がいいよ…」
敢えて私に何も聞かず小野田さんの手が頬から外れ、
テーブルに置いた私の手に重なる
あったかい…あったかいよぉ…
しばらく、
小野田さんの手に包まれたまま泣いた