和田菜月物語
「ごめんね…」

「何が?」

由紀と前田は買い出しの帰りだ。

「私が来たせいで…」

「いや、来てくれてよかった」

「えっ…?」

「せなが…」

「聞いたよ全部」

「誰から…?」

「せな本人に。菜月の事」

「そっか…」

「私が悪かったんだよ…」

「違う」

「ううん。私がせなの事を…」

「違う!俺が悪いんだ…」

「ありがとう…」

「それより、翔子は…」

「翔子の事なら心配しないで」

「…本当か?」

「うん」

「わかった…」
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