和田菜月物語
「はっ?何でうちが謝らなきゃいけないの?」

愛香は、驚いた顔をしている。
雅木の目はますます怒っているみたいだ。

「お前の一言は俺なら嫌だな」
「あんたに関係ないでしょ!」

その時、未来がこっちに来た。

「そうだよ飯沼君」

その行動に飛鳥は驚いている。

「未来…」

もちろん私は反応しないようにした。

「今のは、菜月たちからケンカを…」

その言葉を聞きたくなかったのか、私達のためなのかはからなかったが、雅木は上から重ねるように

「大山、お前の言ってる事も俺には分からねぇな」

それを言われた時の未来の顔は泣きそうだった。
雅木の顔は冷たかった。

その時、教室に響き渡った笑い声が聞こえた。

「はははははっ!」

みんながいっせいにそっちを見た。

「飯沼雅木、面白いね~」

雅木は初対面だったみたいで

「お前誰?」

その時、その子はこう言った。

「麻奈?片桐麻奈だよ」

片桐麻奈

普段はおとなしくて、優しい子だが
気になる事などがあると
性格が変わる子。
昔のトラウマで二重人格になった。

「片桐麻奈?」

雅木の頭には「?マーク」がいっぱいだ。
クラスが沈黙の時に

キーンコーンカーンコーン

「あっ!チャイムが鳴った」

麻奈は笑顔でこう言った。

「飯沼雅木!あんた西山に気をつけてね~」

そして未来の隣に来て耳元で何か話して教室を出て行った。

未来の顔は恐怖と悔しさにあふれていた。

飛鳥を見ると悲しい顔をしていた。

この時間が早く終わってほしくてたまらなかった。
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