パパはアイドル♪vol.3~奈桜クンの呟き~
足元がフラフラして、まともに歩いているのかどうか分からない。
きっと微熱がある。
頭までクラクラして来た。
奈桜の頭は爆発寸前になっている。
「何なんだ?」
今までの神川のイメージが崩れて行く。
あんなにしつこくつきまとって来たのは梓のせい?
単なる嫉妬に狂ったオヤジ?
いやいや……
マジか?
嫌いな人物ではあったが手腕のある人なんだろうと思っていた。
仕事の面では一目置く部分もあった。
のに。
梓に惚れてた?
頭の中はまだ整理出来そうもない。
「気にしてもしょうがないか……」
悩んだところで神川に何か言える訳でもなく。
何か行動を起こそうとしている訳でもない。
奈桜はとりあえず考えるのをやめる事にした。
それは梓は神川になびいたりしないという自信。
そして……自分の相手ではないというコト。