パパはアイドル♪vol.3～奈桜ｸﾝの呟き～

「まぁまぁ？」


「そう。簡単に食事に誘われたわよ。なんかね、奈桜さん、私にちょっと気があるんじゃないかなぁ。ウフフ。もっとカタイ人かと思ってたんだけど。奥さんいるし～。フフ。まっ、私的には有り難いんだけど」


「そうか。上手く行ってるなら問題ないんじゃないかな？」


「ダメよ。ダメなの。私は簡単に誘いに乗っちゃダメなの。残念だけど今回は断ったわ」


がっかりした顔もいじらしくて可愛らしく見えるのは、やはり秋月さとみだからだろう。
見た目七割、演技三割。
顔がいいのは才能という以外にない。


「焦らすのか？あの雨宮 奈桜を？」


「そうよ。だって水無瀬 梓がいるのよ。あの女と戦うのよ？奈桜さんの心をもっと引き寄せて決定的にしなくちゃ。食事なんてセコイ事であの女にバレたくないでしょ？」


ほんとに奈桜に食事に誘われたなら、喜んでついて行くだろうに。