トライアングル
そして、飲み会当日。
定時に上がれた面々と一緒に私は居酒屋へ向かった。
今日の飲みのメンバーはここにいる人達が殆どらしい。
今回は瑠菜も一緒で、私達はお喋りしながら店まで向かった。
萩原さんもこの場にいて、私達より少し先を私の知らない男の人とお喋りしながら歩いている。
「なんか今日の飲み、『合コン』みたいだね」
そんな姿をぼんやり眺めていたら、瑠菜が私の耳元でそう囁いた。
ーー合コンか……。そう言われてみれば、そうなのかな?
でも、私達の前を歩いている男の人は三人で、女子は私達二人きり。
それとも後で誰か来るのかな?
その辺の事情を私は萩原さんから知らされていない。
お店に着くと私達はお座敷の個室に通されて、私は瑠菜と一緒に、萩原さんは男同士三人で並んで座った。
「とりあえず、なに飲む?」
萩原さんを中心にメニューを広げ、私達はそれを覗き込む。
「俺、生中でいいや」
「俺もそれで」
あっさりと男性人は飲み物が決まったらしい。
「坂口さんと高橋さんは?」