トライアングル
仕事は予定通りに終わり、萩原さんに言われた通り会社前のコンビニの中で私は待っていた。
雑誌売り場で何となく本を漁りながら彼が来るのを待つ。
そう言えば、瑠菜は誘われてるのかな?
そんな事考えながら、手に取った雑誌を意味もなくペラペラと捲った。
この職場で一番仲良しな瑠菜。
大概会社の行事は彼女と一緒だ。
だから、一緒に来ればよかったかな?
そんな事考えてるうちに、萩原さんがやって来た。
「お待たせ」
「い、いいえ」
慌てて来たのか、萩原さんの息は弾んでいる。
でも、なんかこの台詞って恋人同士みたい。
そんな風に思ってしまったら、なぜか頬もほんのり赤く染まる。
って、こんな考え萩原さんに迷惑だよね。
「じゃあ、行こうか」
「え?」
「飯、行くんでしょう?」
「はい」
「じゃあ行こうか」
「………」