もう一度抱いて
ついさっき、花嫁控え室にビックりする人が訪ねて来た。


その相手は、なんと京香だった。


相原君から今日の挙式のことを聞いて、一緒に来たのだと彼女は話していた。


しかも二人は今、結婚を前提にお付き合いをしているのだとか。


相原君とはよく会っているのに、そんな話を聞くのは初めてで、私はかなり驚いてしまった。


京香は髪を短くし、顔も以前より少しふっくらしていて、昔のキツイ印象はすっかり無くなっていた。


昔は完全に美人タイプだったけど、今はなんだか可愛い人…という感じだ。


「里桜…、すごく綺麗だよ」


京香は目に涙を浮かべて、何度もそう言ってくれた。




京香は、昔私にしたことや言ったことを、何度も何度も謝ってくれた。


ひどく後悔していると、そう言っていた。


私は彼女の瞳が嘘をついていないことがすぐにわかった。


本当に心から謝罪してくれているのだと感じた。


私は京香と絶交した後も、心のどこかで彼女のことが気になっていた。


元気にしているのだろうかと、思い出すことがたびたびあった。


こんなに元気そうで、しかも癒し系の優しい雰囲気になっているなんて…。


人って本気で変わろうと思えば、変われるのだと思った。


相原君と今の京香なら、本当にすごくお似合いだと思う。


そんなすっかり変わった京香を見ていたら、ハートの中心がじわじわとあたたかくなった。


私達は抱きしめあって、再会の喜びを涙で噛みしめた。
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