もう一度抱いて
一体どれくらい交わし続けていたのか。


唇がゆっくり離れていった頃には、私は意識が朦朧としていて。


二人とも、すっかり息が上がっていた。


「な…にかな? 今のは……」


息も絶え絶えに、とりあえず尋ねてみると。


「……わかんない」


呆然とした顔で、ボソッとその人はのたまった。


今、なんて言った?


わかんないって言った?


カーッと頭に血が昇りつつも、私は未だすぐ目の前にある顔をじっと見つめた。


よく見るとこの人、結構整った顔をしている。


サラサラなブラウンの前髪に見え隠れする少し眠そうな優しい目。


スッと細長い鼻に、薄い唇。


全体的にひょろっとしていて、あまり生命力は感じられないけれど、なんだか雰囲気がかっこいい。


結構、好みのタイプかもしれない。
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