もう一度抱いて
ライブが明日に迫った日の夜。
私達は最終打合せも兼ねて、練習後ファミレスに来ていた。
「いよいよ明日ね」
亜美がニッコリ笑う。
「貴志がいなくなって一時はどうなるかと思ったけど、なんとか間に合って良かったよ」
エビフライを頬張りながら、小山君が言った。
「里桜ちゃん、ほんまによう頑張ったな。キョウセイのあのシゴキによう耐えたわ。ほんま感心した」
私の左隣に座る相原君が、私の頭をよしよしと撫でている。
確かにキョウセイは、歌い方に関してものすごく厳しかった。
色んな所を直されるたびにちょっと苦しい気持ちにはなったけれど。
でもキョウセイの言う通りに歌うと格段に良くなる事がわかっていたから、私は彼の言うことを信じて素直に従った。
「緊張してる?」
私の斜め前に座るキョウセイが、私の顔を覗き込む。
「う…ん。ちょっとね」
あれだけ練習したから、多分大丈夫だとは思うけど…。
「明日は里桜ちゃん、MC頼むよ」
「へっ?」
小山君に言われて、思わず間抜けな声が出た。
私達は最終打合せも兼ねて、練習後ファミレスに来ていた。
「いよいよ明日ね」
亜美がニッコリ笑う。
「貴志がいなくなって一時はどうなるかと思ったけど、なんとか間に合って良かったよ」
エビフライを頬張りながら、小山君が言った。
「里桜ちゃん、ほんまによう頑張ったな。キョウセイのあのシゴキによう耐えたわ。ほんま感心した」
私の左隣に座る相原君が、私の頭をよしよしと撫でている。
確かにキョウセイは、歌い方に関してものすごく厳しかった。
色んな所を直されるたびにちょっと苦しい気持ちにはなったけれど。
でもキョウセイの言う通りに歌うと格段に良くなる事がわかっていたから、私は彼の言うことを信じて素直に従った。
「緊張してる?」
私の斜め前に座るキョウセイが、私の顔を覗き込む。
「う…ん。ちょっとね」
あれだけ練習したから、多分大丈夫だとは思うけど…。
「明日は里桜ちゃん、MC頼むよ」
「へっ?」
小山君に言われて、思わず間抜けな声が出た。