禁域―秘密の愛―【完】
「今日から新学期だな?って言っても、毎日講習で学校行ってたから、そんなに実感無いけど」
「そうだね。毎日学校ばっかで、もう頭がどうにかなりそうだったよ。もう少ししたら、実力テストもあるよね?」
「だな。確か9月の後半」
「そうそう。うーーー、今から怖いなあ………」
「大丈夫だ、瞳」
「え?」
「一緒に、勉強すればな」
「巧………」
確かに、巧は特別進学科の中でもトップクラスの成績だ。
有名大学への合格者第一候補としても名前があげられてるから、それは有難い話。
だけど、それより………
「………嬉しい。一緒に勉強できるなんて」
巧と二人でいられることが私には嬉しくてたまらなかった。