禁域―秘密の愛―【完】
「ったく………」
巧は、どこか照れたようにそっぽを向いた後、私の頭を撫でた。
「………あんまり可愛いこと言うな」
そして、耳元でそう囁(ささ)やかれた時、凄く胸が高鳴った。
うーーー………。
巧は付き合いだしてから、私をドキドキさせる行為を無意識のうちにするからどう反応していいか困ってしまう。
毎日、ドキドキしてる………。
でも巧と付き合い始めてから、毎日がとても輝いてみえる。
ーーー巧といるとそれだけで。
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「………で?」
「へっ?」
「綾瀬 瞳さんと、桐谷 巧さんはどこまで進んでるの?もうチューした?」
「ーーーへっ!?」
ーーーお昼休みの食堂。
愛ちゃんの突然の質問に私はお箸で掴んだハンバーグをお盆に落としそうになった。
「な、な、何ッ!愛ちゃん、いきなりッ!」
「あ〜!!その反応は、チューしたんだ!?」
「っ、なっ………!チューってっ………」
あまりにも、図星をつかれ、上手く誤魔化せない………。