禁域―秘密の愛―【完】
「ごめんね、巧。待った?」
「いや、今来たから。そんなことより、そのカゴ重そうだな?」
「あ、うん………。ああ、でも大丈夫!」
私の荷物だし、巧に持たせられないよ。
「嘘つくな」
「ひゃっ………」
でも巧は、そんな私の気持ちなんてお構いなくカゴを軽々と持ち上げた。
「いいよ、巧。重いでしょ?」
「俺は、お前がこんな重いのを持って大変そうな姿を見せてくる方が嫌になる。
………俺は、瞳の彼氏だろ?もっと頼れ」
「巧………」
改めて、"彼氏"と言う言葉を巧から聞いた瞬間、心がときめく。
「………うん、ありがとう!」
「ああ。じゃあ、行くか?」
巧はそう言うと、もう片方の手で私の手を握りしめた。