禁域―秘密の愛―【完】
どこか照れたようにそう言う桐谷君。
確かに、桐谷君は無愛想で、言葉数も少ない。
ーーーだけど、もしかしてただ、感情を表にすることが苦手なだけ?
「………フフッ」
なんか………意外性を発見したかも。
もしかして………、桐谷君ってあんまり怖くないのかな?
そう思った私は、思わず笑ってしまった。
「何笑ってるんだよ………、綾瀬」
「う、ううんっ!何でもないっ。 じゃあ、私、手伝って良いの?」
「ああ、頼む」
「ありがたいねえ。じゃあ頼んだよ。巧、瞳ちゃん」
それから桐谷君は、おばあちゃんの荷物を持ち、自分の傘を差した。
私はというと、おばあちゃんと一緒の傘に入り、2人と共に歩き出した。
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おばあさん家に着いた後、私はなんとそのまま引き留められ、お茶までご馳走になった。
そして、おばあさん家は木造立ての昔ながらの日本家屋で、床はほとんど畳だった。なので、とても心が落ち着く空間だった。